探偵に聞く尾行術

特定の人物の後について追跡していくことを尾行と言いますが簡単に考えている人も多くおられるかと思います。

ところがそんなに簡単なことではなく、プロの探偵でも絶対にひとりでは尾行しません。

必ず2人以上でチームを組んで尾行していきます。

現役の探偵に尾行について聞いてみましょう。

・ドラマなどでは1人で尾行している探偵の場面を多く見掛けるのですが実際の探偵は2人以上のチームで尾行しているというのは本当ですか?

a)本当です。

まず探偵が尾行する際、短時間というケースは殆どありません。

しかも対象者はどこに行くか、寄り道するかも全く分からない状況で尾行していくのです。

仮にどこかの店舗や施設に入った場合、通常、入った出入口で待ちますが別の探偵が店舗や施設を一周し裏口などの確認作業をします。

もし裏口があった場合には二手に分かれて張り込みます。

また探偵は要所要所で撮影していきます。

これは報告書の裏付けになりますし時には重要な証拠となる場合もあるからです。

また探偵も人間です。

トイレが必要になる場面も出てきます。

そういった時に1人ではトイレに行っている時に相手が出てきてしまい、見失ったでは依頼人は誰も納得してくれません。

尾行においてはどんな簡単な状況でも最低2人でチームを組んで尾行していきます。

もし1人で請けてくれる探偵がいたとしたら本当に調査をしてくれるかも疑問ですしいい加減な調査しかしないと思っても過言ではないでしょう。

・ドラマでは電柱や物陰に隠れながら尾行するシーンもけっこう出てきますが実際にそんなことをしているのですか?

a)尾行において余程のことがない限り、そんな行動は取りません。

周辺の人にも目立ってしまいます。

普通に歩いて尾行します。

絶対にしないのが先回りです。

必ず対象者の後から尾行していきます。

広い通りですと1名が斜め後ろに付き、もう1人が真後ろにつきます。

2人が連携することで対象者が角で曲がっても対応ができますしその通りにある住居や施設に入った際も確認しやすくなると言う利点があります。

ただし路地などの細い道の場合は対象者が角を曲がったりした場合は早足で角まで行き、覗くこともあります。

その際も探偵は対象者が曲がってから何秒で角に到達し覗き見たかを数えます。

もし3秒掛かって覗いて対象者がいなければ3秒間の間に脇道に入ったか、並びの家や施設に入ったことになります。

・尾行している探偵が時にはカツラや付け髭などで変装しているような場面がでてきますがけっこう変装したり、変装グッズなんかも持っているのですか?

a)ドラマでは1人の探偵が゜毎日尾行したりと現実では絶対にしないことをしていますので変装をしたりするのでしょう。

実際には翌日、違う探偵とチームを組んだり、担当する探偵を変えますので基本的には変装はいたしません。

せいぜい、メガネを掛けたり、替えの上着を持ち歩き、要所要所で着替える程度です。

しかも余程、警戒している対象者ならこういったこともすることはありますが殆どすることはなく済んでいます。

よくすれ違ったりすると顔を覚えられたと勘違いしてしまう新人探偵もいますが貴方自身、すれ違った人の顔を全て覚えていますか?

極端に言えば朝、通勤の際に電車などで自分の前に座っていた人の顔を覚えていますか?

人の記憶とはそういったものです。

何かしら原因があり、覚えようとした特定の人の顔ぐらいしか記憶しませんので目立った動きや派手な服装を避け、周辺に溶け込むことが一番の変装かもしれません。

・尾行をしていてまかれたり、見逃すこともあるのですか?

a)尾行をまかれるという事態は対象者に尾行が気付かれているという状況ですよね。

まずありませんが尾行する以前に素人が尾行してばれていたりしてその後に探偵に依頼、対象者が既に警戒している場面などではたまにはあります。

また見逃すということは正直、過去に何度かあります。

人が人を尾行していくと時には不可抗力的な状況や事態に遭遇したりすることもあります。

例えば電車で移動し下車した駅に迎えに来ていた車に乗られてしまうとタクシーでも間に合わないこともあります。

また明らかに探偵の判断ミスという見逃しもないとは言いません。

特に尾行調査経験の少ない新人探偵の時には多分、先輩探偵に付いていくことで精一杯だと思いますし何度かの見逃しを経験して一人前になっていくのです。

ただ尾行を察知される様なミスは取り返しがつきませんので探偵の世界には気付かれる前に見逃せという言葉があるくらいです。

実際の現役の探偵に答えて貰いましたがいかがでしたでしょうか。

探偵の尾行についてドラマと現実の尾行調査でのギャップは結構あるものです。

何しろドラマは脚色の世界ですから現実の探偵とは全く違っているのです。

当然、殺人事件等の刑事事件に警察に協力して解決なんてことも全くあり得ません。